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最近新聞やニュースで「エコカー減税」、「エコポイント」といった環境にやさしい事を意味する「エコ」という言葉を見たり聞いたりしますね。
実は最近の洗車機は環境にやさしいエコ対策を各メーカーが真面目に取り組んでいます。ここで現在の洗車機で採用されているエコなメカニズムを見ていくことにしましょう。
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この企画の先頭打者にふさわしいのがダイフユニックス社のツインスルーアビエントとスフィーダではないでしょうか。
このアビエントとスフィーダの最大の特徴は使用水量が今までの半分までに減少したこと(メーカー公表値)。機種名はそれぞれイタリア語でアビエントが「挑戦」、スフィーダは「環境」は環境を意味します。
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洗車機では水と電気を利用しますので、当然設置しているガソリンスタンドには水道光熱費がかかります。
水の噴射方法やノズル形状を見直すことで、そのうちのひとつ水道代がかなり減り他の機種よりランニングコストが少なくなります。
今のところ、この節水効果の呼びかけは主に導入を考えているスタンドさんのみになっているのが、もったいないような気がします。
個人的にはこの節水効果は設置場所で一般ユーザーへ自信を持ってバーン!と宣伝してもいいのでは?と思います・・・・メーカーの方どうでしょうか?
節水効果ばかりに目が行ってしまいがちですが、そのほかに鉛フリーの塗料や植物由来成分の洗剤の採用で洗車機中に環境対策がしっかり施されています。
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2009年夏にはフルサービス洗車機4種類が節水仕様になって新登場。秋には節水仕様の連続連続洗車機も発売が開始されるようです。近代節水洗車機の先駆者の動きには今後も要注目!
そのほかにYASUI社が節水仕様ドライブスルー洗車機の発売を開始、エムケー社では新型ドライブスルー機エスペルが従来機に比べて節水仕様になっています。
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ここで隠れた節水機構をもった洗車機を紹介。
その機種とは・・・画像のビューテー社「ロイヤルルーセント・ケペル」と「ロイヤルルーセント・マアト」です。
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実はこれらの機種の操作パネルに「ECO」の文字が。
このボタンを押して洗車すると使用する水量が若干少なくなるようです。 |
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よく考えるとこの機種にも節水効果が・・・使用水量ではなく洗車所要時間を短くすることで使用水量を少しだけ抑えていました。
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現在各地で設置されている洗車機はクルマの全長ぶん必要最小限だけ洗車機が往復移動するようになっています。これも節水の一種ですね。
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最近の機種は洗車機入り口側に縦にならんだ光電センサーで車形を読み取ったりしていきますが、イチバン下側にあるセンサーがクルマの全長計測用になっています。それでクルマの全長を認識し洗車機の移動する距離を制御しているようです。 |
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洗車機は水を使用するので、使用された水は一部を除いて下水に流されます。もちろんクルマの汚れを落とすための水で、近代の洗車機は洗剤やワックス、コートなどを使用するため、
そのままだとケミカル類と汚れを含んだ水が下水に流されてしまい、当然環境にいいわけがありません。もちろんそういう事を考えて各メーカーはケミカル類を研究開発しています。
先ほどの節水のところで紹介したとおりダイフク社製洗車機では環境を害する油分を少なくした植物由来成分の洗剤を使用しています。
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洗剤の原料を初めから無害な成分を構成するものに対し、汚れを分解する酵素を配合し、分解された汚れは微生物に浄化させる方法で排水を綺麗にする洗剤もあります。
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実は排水の水質を綺麗にできる洗車機があります。今まで洗剤等にケミカルついてお話しましたが・・・・カンのいい人ならお気づきですね。画像の洗車機、ビユーテー社のネクストはイオン水を使った水洗い洗車コースのみの搭載で
洗剤やコートいったケミカル類不要の洗車機です。
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排水の水質問題対策に続いては「騒音問題」について。
洗車機は機械ですから、各機構が稼動する度に音が出てしまいますが、洗浄中の音だと現在はエアシリンダーの性能向上やモーターの採用によってかなり静かになりました。
しかし、乾燥させるのは高出力モーターに直結されたファンを回転させることで風を吹き付けるわけですから、当然モーターの稼動音が問題になります。現在各洗車機メーカーが力を入れているのは
乾燥時の騒音対策ということになります。
ではここから騒音対策の方法を見ていくことにしましょう。
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まずはモーターの稼動音自体を抑える方法があります。
洗車機の外観でその機構の有無が一目瞭然なのが、洗車機本体上部に黒い箱が装備される
ダイフク社製の「クリスタルドライシステム」。
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連続洗車機「マジックスルー・コンベニオス」で体験しましたが、かなり大きな効果が感じられました。この機種でミニ動画コーナーの動画を
撮影しました。公開中ですので、参考にどうぞ。
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そのコンベニオスがこれです。このクリスタルドライは天井に装置が付くので、屋内設置のところでは採用が難しいのが欠点でしょうか。
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騒音対策で次に採用されているのが、乾燥時にモーターを起動させないで乾燥させる方法です。以前なら乾燥の工程自体を止めてしまう方法しかなかったのですが、
近代の洗車機では風を吹きつける以外の方法で、クルマに付着した水滴を除去させる方法があります。
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それが画像の「アクアドライシステム」。常識を覆す「水をかけてクルマの表面の水滴を除去」する方法です。原理は水の表面張力を利用して水滴を除去するのですが、アクアドライで使用する水には
乾燥促進剤と言えばわかりやすいケミカルが含まれています。
一度利用しましたが、クルマ上面の水滴はある程度キレイに除去できていましたが、クルマの側面はけっこう残ってます。アクアドライはクルマ上面を乾燥させるトップノズルのみから
水が出るので、側面は効果があまりないので要注意!ただしアクアドライを利用した時、拭き残しが多少あってもその部分があまりシミにならなかったです。
このアクアドライ、主に24時間営業のドライブスルー洗車機で夜間早朝に稼動しているパターンが多く見られます。けっこう面白いので是非搭載機を探して一度体験してみてください。
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その他騒音対策では洗車機本体以外の対策で、洗車機側面の防護壁に消音効果持たせたものを設置しているSSがけっこう見られます。
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最後に・・・
洗車機で最大級の「エコ」を紹介です。
新型の洗車機でも導入されてから年数が経過すると新しい機種に入れ替わります。そうなると古い洗車機はどうなるんでしょうか・・・・
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経年劣化や各部の磨耗が激しい物は廃棄処分されてしまいます。このような専門の解体屋で処理される場合もあり、生産停止された機種でメーカーに部品の在庫が無い場合はここから部品取りしていく
事もあるそうです。
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比較的新しい機種で設置していた場所での稼動期間があまり長くなく、状態が良さそうな機種はメーカーが一度持ち帰る場合があります。その場合は外装の再塗装や洗浄素材やその他の消耗品を
交換して新品に近い状態へオーバーホール。
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綺麗に生まれ変わったそれらの機種は、再生機あるいは中古機として再び出荷され第2の人生を歩みます。自動車とかの中古品とは違いかなりリフレッシュされているので限りなく新品に近い洗車機になっています。
現在一部のメーカーの再生機や中古機は営業所管轄エリア内での移動が多いので、人によっては最初に設置された場所と
再生機として設置された場所の両方で利用していた!という事が知らない間にあるかもしれませんよ。
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最近の洗車機でのコーティングはけっこう性能と持続性が良いので、1ヶ月洗車しなくても汚れがつきにくい場合があります。
これだと洗車する機会が減るからけっこうエコになっているかも・・・・(笑)
おしまい
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